古都サフランボル(トルコ)
本日は、トルコの古都「サフランボル」についてご紹介させて頂きたいと思います。
街全体が世界遺産に登録されているサフランボルは東西を結ぶシルクロードの通過点でした。
300年程前、オスマントルコ時代に多くの隊商(キャラバン)が行き来し、彼らが泊まるための宿(キャラバンサライ)がこの辺りに建てられました。
その後、サフランボルは一般の居住区として発展します。
現在でも自治体や住民の手によって当時の街並がそのまま残されています。
深みのある木造の家々、そしてアーチ型の窓枠とそこに彩を添える可愛らしい色とりどりのお花、陽気なバザールの店員さんと店頭でちょこんと座る招き猫。
街中を散策すると、まるで童話の世界に迷い込んでしまったかのような、不思議な気持ちになります。
ふと、フランスの田舎町を思い起こさせるサフランボルですが、ここは国民の殆どがイスラム教徒の国・トルコです。
街を一望することができるフドゥルルックの丘に登ると、赤い屋根の間からモスクの丸い屋根や聳え立つミナレットが見え、ここは西洋と東洋が融合した国・トルコなのだと気付かされます。
興味深いのは街並だけではありません。
家族以外の男性と顔を合わせたり話したりすることも許されていなかった当時の女性たちは、とてもユニークなものを作り出しました。
それは男性と顔を合わせずに料理を運ぶことができる茶箪笥です。
壁に取り付けられている扉を開くと棚のように仕切られていて、その上にお料理やチャイセットを乗せます。
そのままくるっと棚を回せば、なんと、歩くことなく隣の部屋にお料理が届けられるのです。
現代人には発想もつかない、このような当時の人々の知恵に驚かされます。
ぜひ、皆様にもご自身の目でご覧頂き、体験してみて頂きたいと思います。
せっかく、このような歴史のあるサフランボルの街を訪ねるのなら、是非、ご宿泊いただきたいと思います。
もともと民家だった建物を改築した可愛らしいホテルがあります。
世界遺産の街で、歴史のある建物の中で夜を過ごす、それだけでワクワクします。
広いお部屋、ゆったりつかれるバスタブはございませんが、それよりももっと貴重な体験をしていただけることでしょう。