世界で最初の国立公園、イエローストーンへ(アメリカ)
イエローストーン国立公園は、1872年、世界で最初に制定された国立公園である。
そして1978年に世界で最初の世界自然遺産の1つとして認定された。
「人間の手を加えずに自然を守る」
19世紀後半、イエローストーンの自然保護の必要性を感じていたアメリカ人ハイデン博士が、これらの地域の国有化を働きかけ始めた。
彼は一般市民にその自然の尊さを伝えるべく、写真家と画家を交え探検隊を組織し、調査を続け国立公園法を国に作らせたのが始まりだそう。
日本では明治維新が起こった頃だが、そんな時代から「自然を守る」という概念が法律になったことを考えると驚きを隠せない。
「自然におきた山火事の消火活動はしない」
これが、イエローストーンのモットーだそうだ。
1988年イエローストーン国立公園では落雷と乾燥により大規模な山火事が起きた。
結果的には公園総面積の約36%を消失し大惨事となった。
我々は、そこまで焼き尽くされる前に消火活動をするべきだと考えてしまうが、ここイエローストーンのポリシーはそうではないのだ。
焼け野原となった後は、不死鳥のように新たな生命が芽生え、背の高い針葉樹林の森は草原となり、そこに棲む動物達のご馳走となる。
燃え落ちた木々は土に戻り、肥料となり若い植物の成長を支える。また雨に流され川に流れ込み、それが栄養分となり、魚の繁殖も活発になる。
つまり山火事も自然界では必要性があると考えられているのだ。
地球の鼓動を感じる間欠泉
イエローストーン地区は北米大陸最大の火山地帯であり、地球上で最も熱水現象を見ることが出来る場所とも言われる。
現在でも地下にはマグマが溜まっていて、いつの日か再び破局噴火を起こす可能性もある地形である。
その為、国立公園内には多くの間欠泉があり、その数は地球上の間欠泉の4分の1にもあたるそうだ。
そんな中でも毎日一定の間隔で噴き出す間欠泉「オールドフェイスフルガイザー」だ。
ビジターセンターではその日の噴出時間の目安が毎日発表される。
その時間に合わせて、「今か今か」と間欠泉の噴出口付近でその瞬間を待つ。
すると、突然「シューッッ」という音と同時に、目の前には約40メートルもの熱水が噴き出してくる。
約3分弱の地球の鼓動。
私達の青い星の生成過程で大きな役割を果たした火山活動の一端を是非、ご自身で体感して欲しい。
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